Claudeチョイスの使い方 ─ 保合いのあと52週高値に近づいた銘柄の10年成績と手仕舞い

保合いのあと52週高値に初めて近づいた銘柄を、日本株全銘柄・過去10年・約6,200回の結果で検証。勝率、損切りと利確、手仕舞いの目安を解説します。

過去データで検証した結果、10年通しで勝率55%、直近3年で勝率62%でした(高値から25%下がったら売る場合。利確20%・損切り10%の固定なら、10年通しで勝率54%、直近3年で58%です)。

「年初来高値を更新した銘柄は強い」と言われますが、高値を付けてから追いかけると、すぐ下げて損切りになることも少なくありません。そこでカブスクのClaudeチョイスは、高値を抜けたあとではなく、しばらく値動きが静かだった銘柄が、52週高値の手前まで来た日を拾います。この記事では、その条件を選んだ理由と、日本株全銘柄・過去10年・約6,200回の結果、損切りと利確(手仕舞い)の考え方を紹介します。

結論(先に4行で)

  1. 勝率は10年通しで55%、直近3年で62%。 10回のうち4回前後は負けます。「ほぼ勝てる」手法ではありません。
  2. 固定の損切り・利確では、平均は小さい。 利確20%・損切り10%で、10万円あたり1回の平均は約+4,200円でした。
  3. 手仕舞いは「トレーリング」が最良。 トレーリングとは、買ったあとの最高値から一定の幅だけ下がったら売る方法で、株価が上がるほど売る価格も一緒に切り上がっていきます。高値から25%下がるまで持ち続けると、平均は約+22,800円でした。少数の大きく伸びた銘柄が全体を支えています。
  4. 下落相場では成績が落ちる。 全銘柄の平均が200日線を下回っていた時期は、平均がほぼ0円でした。

1. Claudeチョイスとは

過去10年・全銘柄の日足で「どんな買い方が勝ちやすいか」を調べ、もっとも成績が良かった型をそのままスクリーナーにしたものです。条件は次の3つです。

  • 保合い: 直前20営業日の値幅(最高値÷最安値−1)が8%以内。
  • 高値圏への初接近: 終値が52週高値の98%以内に初めて入った日(前日までは98%未満)。
  • 売買代金: 直近20営業日の平均が1日1億円以上。

結果はClaudeチョイスのスクリーニングで毎日更新されます。直近3営業日に条件を満たした銘柄が表示されます。

年初来高値と52週高値の違い

年初来高値はその年の1月からの最高値、52週高値は直近1年間(52週)の最高値です。年始は年初来高値の期間が短いため、すぐ更新されやすくなります。Claudeチョイスは、どの時期でも同じ長さで比べられる52週高値を使っています。

2. 「ブレイクアウト直前」を拾う

高値を終値で上抜けた日に買う方法が、いわゆるブレイクアウトです。Claudeチョイスは、その手前で拾います。

<title>保合いのあと、52週高値の手前で検出する</title> 52週高値 高値の98% 保合い(20日の値幅8%以内) 検出日 (まだ高値の手前) 検証では、検出日の翌営業日の始値で買った場合を計算しました

高値を抜けたあとに追いかけるより、静かに力をためている段階で拾うほうが、損切りの位置を近くに置きやすいという考え方です。検証でも、高値を出来高2倍以上で上抜けた日(いわゆるブレイクアウト)に買う型より、手前で拾う型のほうが結果が良好でした。

3. 検証のやり方

  • 対象: 日本株の全3,709銘柄、過去10年分の日足(売買代金1億円以上)。
  • 買うタイミング: 条件を満たした日の翌営業日の始値。
  • 回数: 10年間で約6,200回(1年あたり約600回)。
  • 出口: 損切りと利確の幅、移動平均線を割ったら売る、高値から下がったら売る、など。同じ日に利確と損切りの両方に届いたときは、損切りとして数えました。
  • 数字の見方: 「10万円分を買って、同じ取引を何度も繰り返したとき、1回あたり平均でいくら増減するか」です。勝率だけでなく、勝つときと負けるときの大きさも含めて見ます。

4. 型ごとの成績

条件を足したり引いたりして、どの型が良いかを調べました(利確20%・損切り10%の場合、10年通し)。

型 回数 勝率 1回あたり平均(10万円あたり)
52週高値に初接近(それだけ) 26,570 47% +3,900円
+50日線・200日線の上+出来高1.5倍 12,363 44% +3,100円
+直前20日の値幅12%以内 13,419 51% +4,200円
+直前20日の値幅8%以内(Claudeチョイス) 6,227 54% +4,200円
20日の保合いを出来高1.5倍で上放れ(高値圏に限らない) 15,417 48% +2,700円
  • 値幅を絞るほど勝率が上がりました。 8%以内は54%、値幅の条件なしは47%です。
  • 出来高や移動平均線の条件を足しても、良くなりませんでした。 「出来高が増えた銘柄」「上昇トレンドの銘柄」に限ると、むしろ勝率が下がっています。静かに保合った銘柄のほうが、その後の伸びが安定していました。

5. 損切りと利確の幅

Claudeチョイスの6,227回について、出口を変えて比べました。

手仕舞いの方法 10年の勝率 10年の平均 直近3年の勝率 直近3年の平均
利確10%・損切り5% 45% +2,400円 48% +3,400円
利確20%・損切り10% 54% +4,200円 58% +6,800円
利確30%・損切り15% 56% +4,700円 61% +7,900円
50日線を終値で割ったら売る 37% +4,300円 40% +6,200円
直近20日安値を終値で割ったら売る 40% +5,800円 44% +9,600円
高値から15%下がったら売る 47% +14,100円 52% +14,100円
高値から20%下がったら売る 51% +19,500円 55% +22,000円
高値から25%下がったら売る 55% +22,800円 62% +27,400円

(10万円あたり、1回の平均。直近3年は2023年10月〜2026年10月)

  • 固定の損切りと利確では、幅を広げるほど平均が少し良くなりました。 ただし、利確30%・損切り15%でも1回あたり約+4,700円で、大きな差はありません。「何%が最適」という明確な答えはありませんでした。
  • 「高値から下がったら売る」(トレーリング)が、平均で大きく上回りました。 買ったあと値上がりした分だけ売る位置を引き上げ、高値から一定の幅だけ下がったら売る方法です。上がり続けた銘柄を最後まで持てるため、利益が大きくなります。
<title>トレーリングが、固定の損切り・利確を大きく上回る</title> 利確20%・損切り10% +4,200円 50日線割れで売る +4,300円 20日安値割れで売る +5,800円 高値から15%下がったら +14,100円 高値から20%下がったら +19,500円 棒=10万円あたり1回の平均(10年通し)。高値から25%下がったら売るは+22,800円

勝率が高い出口が、儲かる出口とは限らない

RSI(相対力指数)が70に届いたら売る方法は、勝率が**72%**ありました。しかし1回あたりの平均は約+2,500円で、高値から25%下がったら売る方法の約9分の1です。小さく勝ってすぐ売るため、大きく伸びる銘柄の利益を取り逃がします。MACDのデッドクロスで売る方法も、平均は約+1,400円にとどまりました。この型では、利益を伸ばす方法のほうが重要です。

6. 手仕舞いの目安の使い方

Claudeチョイスの結果表には、手仕舞いの目安が並んでいます。

  • 50日線: 終値がこの価格を割ったら要注意。
  • 20日安値: 直近20営業日の最安値。終値がこれを割ったら要注意。

検証では、買ったあと**急な下落に備えて−10%に損切りを置き、それ以外は「高値から20〜25%下がったら売る」**のが、もっとも成績の良い使い方でした。ただしこの方法は、含み益が大きく減ってから売ることになります。何%で降りるかは、許容できる損の大きさで決めてください。

7. 注意点と限界

  • 勝率は10年通しで50%台です。 買った銘柄の半数近くは、損切りか高値からの下落で売ることになります。
  • 成績は少数の大きく伸びた銘柄が支えています。 トレーリングの平均の大半は、数回の大勝ちによるものです。何回か続けて負けても、続けられる資金量で試してください。
  • 下落相場では成績が落ちます。 全銘柄の平均が200日線の下にあった時期(534回)は、利確20%・損切り10%の勝率が46%、平均は約+600円でした。50日線割れで売る方法では、平均がほぼ0円です。件数が少ないので参考値ですが、地合いが悪いときは慎重に。結果画面の上部に、全銘柄の平均が200日線の上か下かを表示しています。
  • 上場廃止になった銘柄が含まれていません。 検証データは現在も上場している銘柄だけなので、実際の成績は、ここで示した数字より低くなります。
  • この10年は日本株が上昇した期間でした。 同じ成績が続くとは限りません。
  • 売買手数料と税金は含まれていません。
  • 検出日は条件を満たした日です。 検証は翌営業日の始値で買っていますが、実際は、始値が前日の終値と大きく離れることがあります。

本記事は情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断は自己責任で行ってください。

まとめ

  • Claudeチョイスは、20日ほど静かに保合ったあと、52週高値の手前まで来た日を拾います。
  • 10年・約6,200回で、勝率は10年通し55%、直近3年62%。「高値から25%下がったら売る」で、10万円あたり平均約+22,800円(直近3年は約+27,400円)でした。数字は実際より高めに出ています。
  • 固定の損切り・利確よりも、含み益を伸ばしながら売る位置を引き上げる手仕舞いのほうが成績が良い型です。
  • 下落相場では成績が落ちるため、結果画面の地合い表示もあわせて確認してください。

Claudeチョイスの使い方ガイドもあわせてご覧ください。チャートの基本はチャートの読み方で、スクリーニング全般の進め方はスクリーニングの基本とやり方で解説しています。